既存住宅状況調査のご案内
既存住宅状況調査(インスペクション)とは?
宅地建物取引業法の一部を改正する法律が2018年4月に施工され、既存住宅の売買において「建物状況調査の活用」が促されるようになりました。
既存住宅状況調査技術者として登録された建築士が、住宅の構造耐力上主要な部分や雨水の浸入を防止する部分に生じている劣化・不具合(ひび割れや欠損、建物の傾きや雨漏り等)の状況を確認するための調査です。
媒介契約締結時
媒介契約書に「建物状況調査を実施する者の斡旋の有無」についての記載が必要になり、売主又または購入希望者に対して「建物状況調査の制度概要等について紹介すること」が求められるようになりました。
宅地建物取引業者様は、売主または購入希望者から希望があり斡旋可能な場合、媒介契約書に斡旋の実施を明記するとともに具体的な手配を行う必要があります。
重要事項説明時
宅地建物取引業者様は、建物状況調査を実施している場合「建物状況調査の結果の概要」について説明する必要があります。
売買契約締結時
宅地建物取引業者様は、建物の構造耐力上必要な部分(基礎・外壁等)の状況について、売主、買主の双方が確認した事項を売買契約書に記載する必要があります。
既存住宅状況調査(インスペクション)を行うメリット
瑕疵担保保険履行法が平成21年10月1日に施行され、基礎工事は地盤調査等で地耐力の確認が義務化されました。法施行以前の建物は地盤調査の義務が無かった為、地震、荷重の偏り等で建物の沈下及び傾きの発生に気づかないまま、一般の場合、屋根、外装の塗装及び内装クロスの張替での補修にて売買される事が起こります。故に、既存住宅状況調査(インスペクション)を実施する事により、各室の床や壁の傾斜有無(調査仕様基準6/1000以下)、壁や天井の漏水、基礎のクラック等の現況を把握する事で、媒介業者、売主、買主の物件引渡し後の紛争防止になります。
売主
購入希望者へ安心感を与え、他の売却物件と差別化を図れます。また、売却後の買主さんとのトラブルを防ぐことができます。
購入希望者
調査する事で建物の状況を判断できるので、安心して購入する事ができます。また、購入後のリフォームやメンテナンスの計画を立てやすくなります。
既存住宅状況調査(インスペクション)の概要
既存住宅状況調査(インスペクション)お申し込みの流れ
お問合せ
内容についてご不明な点などございましたら、お気軽にご相談ください。(お問合せはこちら)
お申し込み
調査希望日の1週間前までに、既存住宅状況調査お申込みフォーム又は、既存住宅状況調査申込み用紙を印刷していただき、必要事項をご記入の上、郵送またはFAXにてお申し込みください。
お見積り、調査日の決定
お見積り、調査日の打ち合わせをします。
調査費用のお支払
調査の日程が決りましたら請求書をお送りしますので、調査日の前日まで調査費用をお申し込みください。
調査の実施
建物の調査時間は、2時間程度となります。当日は、依頼者または代理者の方の立会いをお願い致します。
報告書の受け取り
調査結果は報告書として、「取りまとめ2日」「調査報告書作成2日」の日程で概ね5営業日以内にメールまたは郵送でお引渡しいたします。(調査報告書サンプル)
免責事項
- 調査報告は、建築基準法等の適否判定および建物の瑕疵が無い事の保証等をするものではありません。
- 既存状況調査は、調査時点の内容である事をご理解頂き、調査日以降の状況を保証するものではありません。
- 調査を拒否された箇所、敷物、家具等で調査不可の場所は、報告書にその旨を記入することとします。
- 第三者への調査日以降に調査の報告書を利用させる場合の取扱いは、売買関係者の自己責任とします。
既存住宅売買 かし保険・税制について
既存住宅売買 かし保険(個人間用)とは、宅地建物取引業者様以外の方が売主となる既存住宅の売買について検査事業者が対象物件を検査し、買主に対して保証を行う保険です。
万が一、隠れた瑕疵により住宅の構造部分の不具合や雨漏りが生じた場合は、保険法人から修補日などが保険金として支払われます。
※かし保険の対象となる物件は、原則、建築確認日が昭和56年(1981年)6月1日以降の建物となります。
保証タイプ(保険期間と保険金額)
1年間:500万円、1年間:1000万円、5年間:1000万円の3タイプより、お選び頂けます。
※建物状況調査技術者が保険法人登録済みの検査事業者に所属している場合、建物状況調査の際に保険法人の指定する検査も実施の上、所定の検査報告書を作成・提出することで、保険法事人の検査を保険法人による検査報告書の審査に代替することができます。
既存住宅売買かし保険の証明書は、耐震基準を満たす中古住宅に係る減税等の適用(税制特例)に必要な「耐震基準を満たすことの証明書類」としてご活用いただけます。
税制特例の内容(2018年現在)
- 住宅ローン減税(所得税、住民税)
- 贈与税の非課税措置(贈与税)
- 所有権の移転登記での特例(登録免許税)
※税制特例の概要につきましては、国土交通省WEBサイト内の「住宅の取得に利用可能な税制特例」をご確認ください。